2019年11月17日日曜日

中性浮力が先かカメラが先か

皆さんこんにちはキヨコです

皆さん、カメラもって水中に入りますか?
その写真本当に必要ですか?

これって禁断の話?

業界では公でなかなか面と向かって離せない話題かな、と
いえいえ今は話していますよ、っていうなら良いのですが...

今回はちょこっと、
自論ですが優しい言い方で書いてみます。



それは中世浮力が先かカメラが先かという話。

誰がなんと言おうと中世浮力が先だと思いますし、
たぶん皆さんもそう思っていますよね?

オープンウォーター終了とともにカメラを持つ方いますが
それは
ライセンス取ったらカメラもって水中世界を撮りたい、と思っていた
カメラを持った方がいいですよと、勧められた
簡単に撮れるんだから大丈夫だと考えた、
みんな持ってるから
ジンベイ撮りたい、
インスタに載せたい
他にも
いろいろな理由があると思います。

でも
オープンウォーターのライセンスを取ったという事と中性浮力が取れるようになったという事はまったく違います。はっきり言うとOWを取った時点では90%以上の方が中性浮力とれていません!!
だから
カメラは中性浮力が取れるようになってから持って!!
と言いたい。

中性浮力が取れないうちにカメラを持つという事は、
水中生物を無意識に傷つけてしまうとともに、
自分が事故にあうリスクも大きくしています。

フィルム時代は撮れる枚数にも制限があったし、
中性浮力が取れないとかなりの確率で
写真も上手く撮れていませんでした。
だからちょっとひどいなというダイバーさんには、
カメラは持たないでください、ちゃんと撮れないと思いますし、
と言ったりして、カメラ持たずダイビングしていただいた事も
何度もあります。

でもデジタル時代になって、
1ダイブで何百枚も写真を撮る事ができるようになった今、
とりあえず被写体に向けてシャッターを押しておけば、
綺麗に撮れている写真を何枚も見つけることができるので、
どうせ綺麗に撮れないんだからとは言えなくなりました。

綺麗に撮れてない写真は消せばいいですが、その数えきれない消された写真を
撮るために消された水中生物がいるかもしれないという事も考えてほしい。

私は中性浮力取れてますよ、というあなた。
カメラをもって
何もつかまらずに、
どの深度でもピタッと同じ深度でしばらくの間止まれてますか?
砂をまき散らしてはいけない砂地で、
水底と平行にギリギリまで近づき、
まるでミッションインポッシブルのイーサンのように止まれますか?
ケーブの中にあるウミウチワを中層に浮いたまま何にも触らずどこにも触れず、
ゆっくり撮影し続けられますか?

中性浮力は奥が深いスキルの一つで、かなり難しいスキルになります。
適正ウエイトの判断、BCDの調整、呼吸での上下のコントロールに加えて、
フィンでバランスを取ったりすることも重要になります。
ちょっとやそっとでは完全習得は難しいのです。
だから個人差がすごくあって、すぐにコツがわかる人もいれば、なかなか感覚が
わからない人もいます。

私もかなり潜り込んだ後でも水中でウエイトを拾ったり、
その日の体調などで中性浮力取りにくいなと思う事もありましたし、
今でも潜ると、ちゃんと中性浮力取れてるかな、なんて確認したりします。

すぐに完全習得は難しいので、カメラを撮るのに必要な
呼吸で深度の上下ができる所から
好きな深度でピタッと止まれる、というのが気負わずにできるようになってください。
それができるという事はフィンが水中生物に当たったりした時にすぐに気が付けるので、
サンゴ等壊してしまう前に、フィンを引っ込めたりする事が出来ます。

カメラで中層の魚を撮影しながら知らないうちに浮上したり、潜行したりしている方
リーフの魚を撮影している時に、沈んでいき結局リーフに当たってサンゴを壊している方、
砂地に近い所を移動中カメラを持ちながらフィンでは煙幕を作って移動している方、
よく見ました。
周りのダイバーは気が付いている人もいます。

でも日本人の性格からか、場の空気を悪くしてはいけないという事で、
皆さん本人にはちょくせつ言いません、ガイドに言ってくることも多いのですが、
私達も、今の時代なかなか名指しでは注意できないんです。
ブリーフィング時に全体的な注意として、
【カメラをもっている方でサンゴを壊している方いますので、
くれぐれもサンゴを壊さず、壊すような時はカメラの撮影はしないでください。】
等といいますが、当事者は全く自分の事と思ってない場合が多々あり
なかなか直していただけないのです。
あまりにひどい場合は個人的に注意させていただくんですが、それでも、
そんなはずは無いと一蹴されることがよくありました。

そう、ここで一番の問題は、本人が自分が水中生物を傷つけている事、
砂を巻き上げている、深度が上下しているという自覚がないことです。
それは、カメラを持っているというのも
原因の一つではないでしょうか?
被写体を探していたり、カメラで撮影したりしているので
他に気が回らない、カメラに集中しすぎて
自分がどういう状況にいるか確認せず、
サンゴを蹴っ飛ばしてることも気が付かない
カメラファーストのダイビングをしてしまうんです。

このままダイビングを続けていると、
中性浮力が取れないまま本数だけ重ねて行って
年数も重ねて、誰も注意できない、
裸の王様になってしまう可能性があります。

何百本も何千本も潜っていて中性浮力取れていなダイバーの方、
残念ながらたまにお見受けします。
大きなカメラを持っていても中性浮力取れてない方も実はけっこういらっしゃいます。

ちょっとでも思い当たる節のある皆さん!
是非一度カメラをおいて自分の中性浮力が
できているかチェックしてください。

そして中性浮力が取れていない方は練習してください。お願いします。
中性浮力が取れてこそ安全に楽しめるダイビング、
今更なんてことはないです。、
カッコよいダイバーは謙虚です、
恥ずかしがることはありません。

上手に潜っているガイドやダイバーにどうやって中性浮力を取っているのか?
自分は中性浮力取れているかどうかと、ぜひ聞いてみてください、
そして何度も練習してください、
簡単なポイントで構いません、というか最初は簡単なポイントが良いです。
一定の深度で止まれる、いろんな態勢で同じ深度に居られる、
ある範囲で自分の思うように深度を呼吸で調整できる、
基本は同じですが、
いろんなテクニックがあると思いますので、
自分のやりやすい方法を見つけてください。

ちゃんと教えてくれるインストラクターを見つけて中性浮力のコースを受講するのも
一つの方法ですし、
日本のプールのあるショップでリフレッシュダイビングをする時に中性浮力教えてもらう
という事もできるかもしれません。


ちゃんと中性浮力が取れるようになれば、ダイビングも楽になり、空気の消費も減り、
無駄な動きがなくなり、周りをしっかり見る余裕さえ出てきます。
それは安全で水中に優しく潜れるという事につながります。

カメラはその後でもいいと思いませんか?

そういう時に限って一生に一度しか見れないレア物が出るかもしれません
でもそれは目に焼き付けてください、水中生物を傷つけ、
事故に合うリスクが大きくなるより、カメラを持たない方が何百倍もましです。

水中に入らせてもらっている以上、
水中生物を傷つけないように努力するのが大事だし
私たち自身も安全に水中散歩を終わらせて地上に戻らなければなりません。

書き足りない事は多々ありますが、今書いたことからも
中性浮力をちゃんと取ってからカメラを持っていただきたいし、
最低でも中性浮力を取るように努力する必要があります。

どうしてもカメラをもっていかないと、という方は
中性浮力が取れるまでは、コンパクトなデジカメを、お守りとして
BCDのポケットに忍ばせておいてください。

賛否両論あるかなぁ、書きにくいなぁこういう話題......
でも

中性浮力が取れるようになって、
安全で水中に優しい、余裕のあるダイビングを
カメラをもってカッコよくできるようになってください!!



では次回は中性浮力の取り方書こうかなぁ






0 件のコメント:

コメントを投稿